覇魔撫須狂想曲
〜11月某日〜
「くだらねぇ」
そう呟きながら醒めた面で歩いた。
いつの日か輝くだろう。
熱い涙が溢れた。
〜12月某日〜
「いつまでも続くのか…」
吐き捨てて寝転んだ。
俺もまた輝くだろう。
今宵の月のように…
???「また悩んでいるようじゃな」
俺「な……その声は…!」
???「そう神だ!」
俺「ご無沙汰しております!」
神「どうやら悩んでいるようだな」
俺「あれから就職して仕事は特になんもないんすけど…楽しみも何もねぇんすよね…」
神「(なんか急に愚痴りだしたな…)」
俺「名古屋いた時は不安ながらも楽しかったんですけどね…今の楽しみは昼飯を非常階段の何階で食うか考えるだけっすよ…」
神奈川・名古屋にいた時は常に面白いことを模索し探し歩いていた。
まるで猛者を求める左之助のように
神「そんなお主の今の覇魔撫須力を計測してやろう」
-覇魔撫須力(はまなすりょく)-
人が発揮できる力を数値に表した名称。
心·技·体 全てを総合的に判断され計測されるが、その時の精神状態により左右されることも多々ある。
2030年以降、義務教育中における健康診断時に計測項目として追加されることが決まった。
民明書房刊『科学で解き明かす人体第三巻 〜はまなすの謎〜』より
俺「おもしれぇ!俺の過去最大値は6500だ!
衰えたといえA級はまなすレベルの数値はあるはずだぜ」
神「お主の覇魔撫須力は
200じゃ」
俺「ふざけるんじゃねえ!よーく計測してみな!」
神「350じゃ」
俺「なんだと…超大型A級はまなすだった俺が今や350だと…」
神「そこでじゃ!甘ったれたお主に大覇魔撫須八連制覇を命じよう!」
〜続〜