2017年 NAVI110で東北1周 秋田~山形編
~前回のあらすじ~
俺は記事を書くことでしか借りを返せぬ男
大量のハマナシに見送られ、NAVIで走り出す。
この HONDA NAVI110
コスト的に考えればSランク評価で間違いないくらい満足しているのだが、唯一気になるのが
シートが固い。
最初の1ヶ月は慣れなくて街乗りですら腰が痛かった。
シート別売りで作ってくれりゃ間違いなく買う。
短期間でのロングドライブで俺の尻は限界を迎えていた。
ケ…ケツがいてぇ……
このままじゃ……
ケツが爆発しちまう!!
限界を迎えた時、俺の目に飛び込んできたのは果てしなくでかい日本海だった
日本海は久しぶりに見た。
思わずテンションがあがり、バイクを止め砂浜をダッシュする。
もう夕方の時間だったのであまり海水浴客はいなかった。
俺はその場で立ち尽くし、心地よいさざ波に耳を傾け、暮れ始める夕日に涙した。
この国道7号線はしばらく海沿いを走る。
日本海に沈む夕日を眺めながらひたすら走る。
この道、俺が長崎の生月島で味わった幸福感をもう1度思い出させてくれた。
ニヤニヤして鼻歌を歌いながら走る。
フルフェイスだからね。
俺はもう人馬一体と化している。
♪走り出したら
なにか答えが出るだろ
なんて
俺もあてにはしてないさ
してないさ♪
男達のメロディーをノリノリで歌っていた時、1組のツーリングの集団にすれ違った。
ハイテンションで手を振っていた。
それは紛れもなく俺に向けられたものだった。
白シャツにフツーのバッグでナビだし、そのようなコミュニケーションを取られるとは思わなかったので、会釈をし、更に左手を上げるというなんともテンパり具合丸わかりの対応を取ってしまった。
マヌケな対応なのに、何故か恥ずかしいということはなく、今までとは違う感情が出てきた。
色で言うと、黄色かな。
御堂筋翔くんが、お母さんの病院の帰り道に味わうような気持ちに俺もなった。
そうして俺は日本海に吼えた。
仙台のデンジャラスライオンと呼ばれていた俺は東北のデンジャラスライオンになりつつある。
この道の駅のすぐ隣には、見事なひまわり畑が広がっていた。
やっぱ自然は凄い。
感動に浸りながら、もう山形に突入した時
ここで思いもよらぬ感動の再会を果たすのであった。
続く